開業するときに欠かせないのが開業資金ですが、巷で言われているように開業資金を調達すること自体はそれほど難しいことではありません。しかし現実として、審査に落ちて融資を受けられず、開業を諦めたというケースも散見されます。なぜそれほど難しくないはずの開業資金の融資を受けることに失敗するケースがあるのでしょうか。今回は開業資金の融資を受けるのに失敗する人の特徴と、それを避けるための方法について見てみましょう。
融資を受けるのに成功する人と失敗する人の違いとは
開業資金の融資先を検討するときにもっとも有力な候補となるのが政府系金融機関である「日本政策金融公庫」です。基本的に日本政策金融公庫に融資を申し込むときには、申し込み条件を満たしているかを確認して申請するだけであり、本来であればそれほど難しいことではありません。
しかし、実際に申請をすると審査を通過する人としない人が発生します。審査に通過する人と審査に落ちる人では、どのような点が違うのでしょうか。審査を通過する人と審査に落ちる人のもっとも大きな違いは、計画書の書面をはじめとする融資申請の内容に求められます。書類の作成そのものは公的な書類の常として記入例があるため、それをなぞって記入すればはじめてでも問題なく作成できてしまいます。
しかし融資申請をする事業の内容は、事業内容や融資希望額、用意できる自己資金や保証人の有無など条件はそれぞれ全くことなり、記入例通りの書類では事業内容を過不足なく説明するのは難しいと言えます。
また、融資審査の過程である面接は1時間から2時間程度の時間がかかり、その間は審査担当者から事業計画や資金繰りなどの様々な点を微に入り細に入り質問されるため、自分の申請内容をキチンと把握する必要があるなど、融資を受けるためには実は様々なハードルが存在します。
このように、作業面ではそれほど難しくはないものの精神的な負担が大きいのが開業資金の融資審査です。全く準備せずに融資審査に臨むと、希望する金額での融資が受けられないどころか、そもそも融資審査に通らない可能性があります。そこで検討したいのが、起業支援の専門家への相談です。
起業支援の専門家に相談するメリットとはなにか
未経験の人が独自に事業計画を立案・作成しても、厳格な審査によっては融資審査の時点で落とされることになります。融資審査を確実に通過するために欠かせないのは、融資を申しこむ金融機関の視点に立って見たときに、
- 貸しつけた資金の返済は確実にできるのか
- 仮に返済できないときには貸しつけた資金をどう回収するのか
という視点に立って見たときに安心して貸付ができる事業計画書と経営者です。そのような事業計画書を作成して、審査担当者の受け答えに対応できる経営者となるためには、起業支援の専門家によるサポートが有用です。
起業支援の専門家は、作成した事業計画書を第三者視点でブラッシュアップすることでより確実な融資へと繋げるだけではなく、事前コンサルティングで事業内容の実現性をはじめとする事業計画全体を検討しなおし、融資の実現性なども診断してくれるのが魅力です。
起業支援の専門家はどこにいるのか
このように起業を考えるときに大いに助けになるのが起業支援の専門家ですが、これらの人はどこにいるのでしょうか。一般的に起業支援を主な業務としている人は、弁護士や行政書士、税理士などの「士業」と呼ばれる職業の人々が中心です。これらの事務所の中でも、特に開業支援、起業支援を専門にしている事務所に相談するのがもっとも手っ取り早く確実と言えます。
また、弁護士会が主催する法律相談では家庭生活のトラブルに関する相談が中心ですが、不定期で起業支援セミナーなどを開催することもあるので、弁護士会のウェブサイトに公開される開催情報などを丹念に追いかけると良いでしょう。
おわりに
様々な経験談があり、その真偽が見えにくい開業資金の融資申し込みですが、ポイントを抑えて手順を踏まえて申請することで比較的審査は通りやすいと言われています。抑えておきたいポイントを把握するためにも、起業支援の専門家の知恵と経験は頼りになります。真剣に起業を考えているのであれば、事業計画書を携えて専門家の事務所の門を叩くのも有力な選択肢と言えるでしょう。
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