起業を思い立ったときに欠かせないものは数多くありますが、中でもお金は欠かせません。しかし実際に起業をするときには、思いがけない様々な出費が生じて資金繰りに困るもの。そこで考えるのが即日審査・即日融資に対応したカードローンの利用ですが、これは問題ないのでしょうか。今回は、起業に必要な資金調達をするためのカードローンについて見てみましょう。
一般的な開業資金の集めかた
さて、いざ開業することを考えたときに、必要となる資金をどのように準備するかが問題となってきます。資金調達方法には大きく分けて自己資金を準備するか、融資を受けるかの2つが考えられます。
1つは自己資金を準備する方法です。自己資金とはその名の通り、自分が持っているお金のことであり、貯金や退職金をはじめとして、保有している不動産や株式などの資産の売却をおこなうことで自己資金を準備します。
もう1つは、他者からの資金提供を受ける(融資を受ける)方法です。この「他者」とは、家族や友人などの「知人」と銀行や信用金庫などの「金融機関」に大別されますが、「知人」から融資を受けることは、返済に問題が生じたときに大きなトラブルに発展するリスクがあります。
基本的に融資を受けるならば「金融機関」からの借り入れが現実的ですが、開業資金の融資には厳しい審査をパスする必要があり、簡単に融資を受けられないのが現実です。
そこで思いつくのが、即日審査・即日融資に対応していて、数百万円から1千万円程度の資金の借り入れができる「カードローン」です。
カードローンで開業資金は調達できるのか
気になるのが、カードローンで借り入れた資金は事業資金として利用できるのかということです。結論から述べてしまえば、カードローンで借り入れた資金は開業資金をはじめとする事業用資金として利用することは規約により禁じられています。カードローンで借り入れた資金が規約で事業資金としての利用が禁じられている理由として、事業資金は本来の資金使途よりも回収に失敗する可能性が高いことがあげられます。
その数字の真偽には様々な意見がありますが、よく知られている数字として「最初の5年間で80%のビジネスが廃業し、残ったビジネスのうち80%が次の5年間で廃業する。この結果、ビジネス全体の4%しか生き残ることができず、96%が廃業する。」があります。
これだけリスクの高い事業資金に無担保で審査だけで貸付をおこなうカードローンの借入金を充てられると、回収に失敗するリスクが極めて大きくなり、商売としてなりたたなくなります。そのため、カードローンの借入金を事業用資金に充てることは規約で禁じられているのです。
カードローンと同様の仕組みで使える「ビジネスローン」
カードローンの借入金が事業資金として利用できないことはわかりましたが、カードローンのように手軽に借り入れできて事業資金として利用できる金融商品は存在しないのでしょうか。このニーズを満たすものとしてもっとも近いのが、「ビジネスローン」です。カードローンとほぼ同様の仕組みであるビジネスローンは、カードローンと異なり事業資金に充てられるのが大きな特徴です。
また、ビジネスローンは一般のカードローンと比べると借入限度額や利率、返済期間が借り手に多少有利な条件が設定されているので、資金繰りが苦しい開業直後には大いに助けになります。
おわりに
ここまで見てきたように一般のカードローンの借り入れは事業用資金として利用することは規約で禁じられている代わりに、近い性格の金融商品として設定されているのがビジネスローンです。
開業前後の資金繰りに苦しいタイミングで頼りになるビジネスローンは、覚えておいて損はない金融商品と言えるでしょう。
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