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開業資金を集めよう<クラウドファンディング>


近年イベント運営や少量生産品の資金集めの方法として注目を集めているのが、企画を公表して不特定多数からの出資をつのる「クラウドファンディング」です。イベント運営や少量生産品の資金集めの仕組みとしてのイメージが強いクラウドファンディングですが、発祥の地であるアメリカでは起業支援の仕組みとしても知られ、日本でも浸透しつつあります。今回は、クラウドファンディングの特徴と、起業資金の出資を募るときに注意したいポイントについて見てみましょう。

クラウドファンディングとはなにか

クラウドファンディング(英語:Crowdfunding)とは、インターネット経由で不特定多数の人が提案した商品や企画に対する資金や労力の提供や、そのためのプラットフォームのことをいいます。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語であり、社会(social)から取ってソーシャルファンディングと呼ぶこともあります。
クラウドファンディングはその由来から、

  • 芸能活動…ファンによるアーティストの支援、映画
  • 研究・開発活動…フリーソフトウェア・発明品の開発、科学研究
  • 経済活動…個人・事業会社・プロジェクトへの貸付、ベンチャー企業への出資
  • 政治活動…防災や市民ジャーナリズム

など、幅広い分野への出資に活用されています。

特に近年ではクラウドファンディングは多くの公的機関や民間の金融機関、ベンチャーキャピタルなどの従来の出資先以外から資金を募集する新しい資金調達の手法として注目されています。

クラウドファンディングの分類

クラウドファンディングは資金提供者に対する見返り(リターン)の形態によって、

  • 寄付型…金銭的リターンが発生しない
  • 投資型…金銭リターンが発生する
  • 購入型…プロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援

に分類されます。

日本では購入型のクラウドファンディングの企業数が最も多く、認知度が高いものの、最近では「お金を借りたい人」と「お金を投資したい人」を、インターネットを通じて結びつけるソーシャルレンディングとも言われる投資型も急速に普及しています。ソーシャルレンディングを採用した企業数こそ少ないものの、金銭のリターンを求める投資家の需要を取り込み、既に300億円を超える融資実績があると言われています。

クラウドファンディングで起業資金を集めるメリットとデメリット

このように近年急速に普及しているクラウドファンディングですが、現在のような形で一般に普及することになったアメリカでは、ソーシャルレンディングに代表される起業支援の投資型のクラウドファンディングも盛んにおこなわれています。国内でもソーシャルレンディングの実績は300億円を超えて徐々に一般化しつつありますが、そのメリットとデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。それぞれの特徴について見てみましょう。
クラウドファンディングで起業資金を集めるメリットとしては、何よりも手軽であることがあげられます。
クラウドファンディングのプラットフォームの審査をパスすれば企画として立てられるために公的機関や金融機関の審査に比べて審査基準が緩く、企画が成立した場合でも負担は設定したリターンだけで済むので、リターンの内容によっては融資金の返済義務がないことや自己資金0でも企画を立てられるのもメリットと言えます。

では、クラウドファンディングで起業資金の融資を求めるデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。クラウドファンディングでは不特定多数の一般人に対して企画の魅力を説明する必要があるため、クラウドファンディング向きの企画の立案するマーケティングやプレゼンテーションのスキルが求められます。
また、クラウドファンディングはその性格から一部の人気企画が早々に成立してその他の企画が未成立のまま終わる可能性が非常に高いことにも留意する必要があります。
これは企画単体の問題ではなく、企画を提出するプラットフォームにも影響されるため、企画の性質だけの問題ではありませんが、大きく影響する点と言えるでしょう。

もっとも大きなデメリットとしては、資金を募るために事業計画や事業内容を公にするので、より体力があり、魅力的な内容であれば資金に余裕があるところに市場を先取りされる可能性が大きいことです。
このような事態を防ぐために、新しい商品や事業に頼った起業でクラウドファンディングを利用する場合は、企画を立てる前に特許申請をするなどの対策が必要になります。

おわりに

その身近さと手軽さから注目と人気を集めつつあるのがクラウドファンディングですが、メリットを裏返したときのデメリットが大きく、その利用には慎重になる必要があります。

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